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阿佐ヶ谷スパイダース【桜飛沫】

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2006年3度目の観劇。
阿佐ケ谷スパイダース一年ぶりの本公演。

【桜飛沫】

長塚京三さんのご子息である長塚圭史さんのプロデュースユニット。
長塚さんの作り出すものは、ラストまで楽しいのに、最後の最後にドシンと心の奥の方が重たくなる。
命・生命とか、家族などがテーマとして多いような気がします。

前回『ラストショウ』を観た帰り道。
誰も話そうとせず、ずっと無言のまま駅に到着するという思い出もある。笑

しかし今回の桜飛沫は重たい内容なのに、とても面白かった。
台詞も別に面白いことを言ってるわけじゃないのに、その人が言うからこそ、面白くなる。
キャスト陣が適材適所でとてもキモチがよかった。

そしてなにより、なぜか映画を観ているかのような気がした。

水野美紀さんの役名が「お種」です。親近感わきますね~。笑

まだ観ていない方もいるので、続きはMoreをクリック!



阿佐ヶ谷スパイダース【桜飛沫】_e0090273_1772474.jpg

世田谷パブリックシアター
<キャスト>
山本 亨・橋本じゅん・水野美紀・峯村リエ・山内圭哉・猫背 椿・市川しんぺー・真木よう子
吉本菜穂子・富岡晃一郎・川原正嗣・前田 悟・横山一敏・大林 勝・中山祐一朗・伊達 暁
長塚圭史

第一幕 蟒蛇如 
沼ばかりの貧しい村。村を仕切る郷地壱之佑(市川しんぺー)とその兄弟。郷地兄弟は村を貧しさから救うため三人っ子政策を打ち出して、それ以上の子供を作れば重罪とした。流れで医者のようなことをしている徳市(橋本じゅん)は、この村の助産婦のタネ(水野美紀)と共に村人たちに避妊の知識を広げながら生活していた。そこへ賞金稼ぎの新兵衛(伊達暁)が現れる。新兵衛は剣士としての徳市を探し訊ねて、ある悪人の首を取りにいかないかと誘い込むのだが、遠い昔に剣を置いた徳市はきっぱりと断るのだった。
そんな折、四人目の子供が出来てしまった村人が徳市とタネの元に相談に来る・・・。

第二幕 桜飛沫
かつては賑わった宿場町。今ではすっかり寂れてしまっている。お尋ね者の佐久間(山本亨)が身を隠すには打って付けの場所であった。この町に嫌気がさしていた若い娘マルセ(真木よう子)は余所者の佐久間に興味を抱き、自分の宿場に招き入れる。そこにはマルセの姉である頭の弱いグズ(峯村リエ)と、その夫である岡っ引きの蛭間(中山祐一朗)が住んでいた。佐久間が吐き気をもよおすほど、日々ドメスティック・バイオレンスの限りを尽くす蛭間は、町の元締め市川左京(山内圭哉)のイヌだった。その左京が流れ侍の佐久間の首に多額の賞金が掛かっていることを知り、ぬめぬめと動き出す。
そんな中、佐久間はグズの不思議な人柄に興味を抱き始めて・・・。(HPより)


1幕2幕に分かれているけど、違うお話なのか?
実は別々の場所での話だけれども、ラストでこの2つの話が気持ちよ~くつながっています。

1幕、閉ざされた小さな村でのできごと。
子供は3人までしか作ってはいけない。それを守らないと重い年貢が課せられる。
納められない場合は殺されてしまう。

でも村人にはポンポンできちゃうんですよ、これが。避妊の仕方がわからないので・・・。
蛇を信仰していて、蛇を食べて元気が出てさらにポンポンできちゃう。笑
それを回避するには中絶または間引く(口べらし)という選択肢しかない。
なんて時代なんだ・・・。

1幕で一番印象的だったのが、徳市(橋本じゅん)の殺し屋だった頃の血が目覚めるところ。
かなりの鳥肌モノでした。
それまでは、避妊の研究として医者のようなことをしながら静かに暮らしていたのに
厳しい法令を作り出したヤツラをどうか殺してほしいと村人に頼まれ、人を切ってしまう。
一瞬のできごとなんだけれど、豹変する様が、とってもかっこよかった。

2幕、舞台にそびえたつ大きな桜の木が美しい。
町が静かなときは桜の花びらも静かに散る。
なにか騒がしくなるときは、花びらも激しく散る。

あと、文章にするのがとても難しいのですが・・・。
舞台の前のほうで、主役の人たちが話をしている。
舞台の後ろのほうで、その他大勢の人達が酒を飲み楽しげな様子。
ふとした瞬間、メインの場面が後ろの人たちにいったときの、あのクローズアップさ。
カットがうまく変わったような気がして、映画を観ているような感覚。
うー・・・。なんだか、うまく表現ができないなぁ・・・。

そして最後の徳市と佐久間の決闘シーン。
これはホントにすごかった。
中にいるふたりの役者さん、どれだけの桜の花びらを飲み込んだだろうか。笑

結果は、どうなったかはご想像におまかせなところがにくい。
でもなんか想像ができない。しないほうがいいのかも。

主役のふたりのお話のようでもあるけれど、そうではない気がした。
出てくるひとりひとりの、自分の弱さとの戦いというか。

・・・うまく言えないや。

グズの純粋で暖かい心が、冷え切った佐久間の心を溶かしていく場面。
あったかかったなぁ。
沢山の言葉はないけれど、ひとつひとつがものすごくあたたかい。うるっとしてしまった。

もう一度観たいな~。
これから観る方、楽しんでくださいね~♪(ってここまで読んでないかな。笑)


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一緒に観にいったmomiちゃんから、なんとも粋な計らいをしていただきました♪
休憩時間に食べようってことでいただいたのが、
「桜餅」
【桜飛沫】を見ながら、【桜餅】を食べる。
う~ん。贅沢◎
食べるのに夢中で写真を撮らなかったのですが、白とピンクが可愛らしい桜餅でした。
どうもありがとう!
by tanechang | 2006-02-13 00:08 | 観る


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